おでんモデル

こんにちは、吉岡です。
今回は「サービスプランニング時のUX手法について」と題しまして、サービスプランニング時におけるUXの考え方についてご紹介します。

以下読んでいただけると、こちらのおでんのような図の意味がわかるかなと思います。

経緯

昨年、私は社内企画コンペティションの設計から運営を行うという業務を担当しました。
イベント運営を行う中で、様々なサービスプランナーの方のお話を聞く機会を頂いたり、彼らの登壇によって参加者へ啓蒙して頂いたりしました。
私自身はプロセス・スキームを作る側だったのですが、この業務を通してサービスプランニングのための様々なノウハウを知る機会となりました。

元々IA(インフォメーション・アーキテクト)としてUXの設計プランニングに携わっていた経験があったからかもしれませんが、サービスプランニング時のUXの考え方は、HCDプロセスと似てる部分もあるし違う部分もあるということに気づきました。本エントリーではその辺りについてまとめていきます。

※HCDプロセスについては以前書いた「UX改善をスクラム開発に根付かせるには?」をご参照ください

Lean UXとの違いについて

Lean UXとはリーンキャンバスなどからMVP(ミニマム・バリュー・プロダクト)をつくる際に、ペルソナやジャーニーマップなどを使うHCDプロセスを利用する手法です。
詳しくは、「『Lean UX』の著者・Jeff Gothelf氏によるワークショップ「Lean UX in the Enterprise」参加レポート!」をご参照ください。

こちらを見ていただくと、Lean UXもサービスプランニング時のUX手法じゃないか?と思われるかもしれません。

より違いを明確にするために、サービスの根幹である「UVP(ユニーク・バリュー・プロポジション)」に対して、それぞれどう関わる手法なのか考えてみたいと思います。

Lean UXは、UVPからMVPに落としこむ際に、HCDプロセスを回してユーザーにとって価値ある機能をMVPに入れ込むための手法と言えると思います。

それに対して、サービスプランニング時のUXは「UVP自体を創出するための手がかりを見つけるため」の手法になります。

※UVPに関して、gihyo.jpに中島聡さんによる明快な記事が上がっておりますので、参照リンクを掲載します。
ユニークなValue Propositionの重要性 | Software is Beautiful | gihyo.jp

ユーザーの不とリアルに向き合う

では、具体的にどのような手法なのでしょうか?

リクルートでは、ユーザーが抱えている課題を「不」といい、これを解決するためにサービスをより良くするという文化が存在します。
この考え方は、サービスプランニング時においても例外ではありません。

UVPを創出するために、徹底的にユーザーと向き合って彼らの不を解決するところからプランニングを行います。
グループインタビューやエスノグラフィー的なユーザー観察など、HCDプロセスでも使われる手法を用いて行います。

ただその際に重要なポイントが有ります。

1、調査で得られた「不」は、リアリティがあるものなのかどうなのか? 背景にあるものが何なのかを深掘りすること。

ユーザー調査時に定量データを集めるために「アンケート」を実施することは多いと思いますが、サービスプランニング時には実施しない方が良いです。
何故なら、アンケートでユーザーニーズの断片を集めても、ユーザーのリアリティには辿りつけないことの方が多く、誤った解釈をしてしまいミスリードしてしまう可能性があるからです。

UVPを生み出すためには、ユーザーのリアルな声にできるだけ多くふれることが基本となります。
だからこそ、グループインタビューやエスノグラフィという手法を使います。

※エスノグラフィについては「エスノグラフィ研修を受けてきました」に詳しく記載しております。

2、その「不」を解決するUVPは、ビジネスモデルを構築できるものになっているか?

「不」からUVPを導き出したとしても、それを世に出して持続的に機能させるには、利益を生み出さなければなりません。
対象者が非常に少なく利益を生みにくいが解決しないといけないような「不」は、どちらかと言うと公共事業やNPO管轄になると思います。

また、第三者的な立場からでもイメージできる「一般的な不」は、すでに他のプランナーによって検証され尽くしていると考えた方がいいでしょう。
では、サービスプランニングをする上で、どういった「不」に着目しなければならないのでしょうか?

重要なのは、「ターゲットと定めたユーザー」に寄り添うことで初めて見えてくる、「不」を見つけることだと考えます。
それらは、既存のプランナーが気づけなかった「UVP」にたどり着ける可能性を秘めているからです。

ただ、そのUVPがビジネス的に大幅な収益をもたらすものかどうかはまた別の話ですが。

まとめ

ここで冒頭のおでんの絵の話に戻るのですが、今までの内容を図にまとめたものを以下に示します。

スクリーンショット 2016-03-31 12.40.14

こちらを簡略化したのが、冒頭のおでん図になるというわけです。

おでんモデル

おでんの棒がUXプロセスを表してます…わかりにくいかな…

終わりに

本エントリーでは、サービスプランニング時にUVPを考える際にもUXの手法は有効であるということについてご紹介しました。

UXプランナーというと、既存サービスの磨き込みの業務が中心になりがちだと思いますが、サービスプランニングの領域でも積極的に関わっていくことで、より多くのUVPを世の中に創出するフローを作っていければいいなと思っております。

最後に、リクルートジョブズでは中途正社員募集を行っております。人材・求人領域でユーザーの不を解決するビジネスモデルをプランニングしたい!と思われた方は、是非エントリーお願い致します。

リクルートジョブズ 中途採用募集ページ