sxsw

こんにちは、越島です。
毎年3月にアメリカ・オースティンで行われるミュージック・フィルム・インタラクティブフェスティバルからなるイベント「SxSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)」に行ってきました! 

リクルートジョブスから6名が参加した今年のSxSW。3~4年ほど前までは、ウェブやアプリケーションで完結するようなサービスが多かったようなのですが、今年はハードウェアと絡めたサービスやハードウェア単体としての出展が多く、オンライン上のやりとりで便利にするというところを一歩超えたような印象を受けました。気になったキーワードをいくつかピックアップして紹介したいと思います。

SXSWのホットトピックス5選

どこもかしこもVR!

一番印象的だったのが、VRの展示がとても多かったこと。私もいくつかのブースで実際に体験してみました。特に、Samsung社のブース「Samsung Gear VR Lounge」で展示されていた、VRでジェットコースター体験のできるものが非常に面白かったです。動きや傾斜の簡単な動きが椅子と連動していて、実際にジェットコースターに乗っているような感覚になりました。ただ、全体的に見ると、現在はまだエンターテインメント性や物珍しさの方が目立っていて、実際に社会で使えるようなアプリケーションになるまでには、もうしばらく時間がかかりそうな印象を受けました。

ビッグデータ、機械学習、人工知能

Googleの囲碁AIが囲碁プロ棋士に勝利したというニュースのお蔭で、「ビッグデータ」「機械学習」「人工知能」の話題もとても注目を集めています。このイベントで「ディープラーニング」や「人工知能」「機械学習」という言葉がより一般的になったと実感しました。
特に感心・感動したのはMIT発の「Jibo」というホームアシスタントのようなロボット。「Jibo」も人工知能が中核になっていて、人工知能や機械学習が人との対話に向けて進化していることが具現化されたプロダクトでした。囲碁でプロの棋士に勝つことももちろん大変な偉業ですが、「VR」「AR」「チャットアプリ」など、新しい形のUXと融合していってこそ、AIの真価が発揮されるのだと感じました。

生活を豊かにするための議論

交通や行政などの面で、「成熟社会の中でどのように“よりよい暮らし”を作っていけるか」という、いわゆる「シェアリングエコノミー」や「スマートシティ」に関するセッションも数多くありました。SxSWの開催地であるオースティンは、実際にそれを体現している都市でもあります。
まずは、「Uber」や「Lyft」がとても浸透していて、市民がドライバーとユーザいずれの立場でも日常的に使っていました。
それから、「Car2Go」というサービスも普及していました。道の至る所に専用の駐車スペースがあって、停めてある電気自動車が空いていたら利用者のスマートフォンがキーとなり、その車に乗ることができるのです。もちろん、自転車でも同じようなサービスがあり、街としてこれらのサービスに力を入れている印象がありました。

また、SxSWには世界中からイノベーションを目指す人たちが集まりますが、参加者たちの間で議論になっていたのは、「シェアリングエコノミー」や「スマートシティ」の実現に伴い、「行政や法整備をいかに変化させていくか」ということでした。一方で、ビッグデータやIoTでは、セキュリティやプライバシーに関する争点など、現実的な話題もありました。

次の波はソーシャルメッセージ

「ソーシャルメディア」は成熟の域に達してきたと思いますが、「今後は“ソーシャルメッセージ”の時代が訪れ、LINEのようなチャットをベースにしたUXやサービスが主流になっていくだろう」という見解も多くありました。最近ではFacebookの「Messenger Bot Store」がニュースとなりましたが、アメリカで話題となっている「Quartz」なども含め、これから更にチャットスタイルのサービスが増えていくのではないでしょうか。

オープンデータとAPIエコノミー

データサイエンティストという職業柄、気になったのは「オープンデータ」や「APIエコノミー」というトピックスです。政府や行政がさまざまなものをAPIとして整備し、サービスとして使えるものを作っていくという流れは、おそらく日本よりもアメリカの方が進んでいて、それが前提で議論がされていることもありました。また、それぞれの企業でもAPIを開発して、オープンな形で新しいプロダクトを作っていくという流れも増えてくると思います。多種多様なデータが連携されて、できることが増えていくのも今後の楽しみではありますが、それを推進するためにもっと私たちにできることはあるのかもしれません。

最後に

SxSWではハードウェアも交えての変化を体感しましたが、同時にソフトウェアやアプリケーションだけでイノベーションを起こしていく難しさも感じました。スタートアップなどが既存のサービスにハードウェアを絡めて参入し、これまでとは全く異なる価値を提供すれば土俵が変わる可能性もあるでしょう。SxSWは、世界中からさまざまな企業が集まって「どのようにしたら世界を変えられるか」というテーマをみんなで議論する場だったので、個人的にも仕事や日々の生活の根本を振り返ることが多くなり、非常に学びの多い場となりました。