こんにちは、よちよちエンジニアのmidoriです。
4月からジョブチェンジのためWebエンジニアになりますので、最近は開発のお勉強をしています。

今回はこっそり出していた企画サービスが無事一次審査を通りまして、 先週 SCA2016(Smart Communication Award 2016)の最終審査に出場してきました。ハッシュタグは「#TwilioJP #SCA2016」今回はそのレポートをします。

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SCAとは

SCAはTwilio社が主催しているビジネスコンテストです。IP電話サービスは既に電話にとどまらずチャットやSMS、TV電話など多様化しており、Twilio社はそれらを使って便利で快適なコミュニケーション(スマートコミュニケーション)を創造する世界で通用するサービスを作ってほしいと考え、コンテストを開催しています。

利用例

  • Uber、airbnbでは匿名コミュニケーションを実現。タクシーを配車するときにSMSがタクシーの運転手へ連絡が行き、カスタマーへの応答も電話番号が明かされずにやり取りできる。
  • コールセンターSaaS。5分で簡単にコールセンターを作れるサービス
  • 着信認証。電話番号がその人だと認識する個人認証に利用
  • ココナラという会社が占いの匿名電話を提供

などなどあります。最近ではAirウェイトに導入した事例もリクルートでは有名ですね。詳しくは Twilio社の活用事例をご欄下さい。

審査軸

事業化をテーマにしたコンテストのため、下記3つの軸をSMBC日興証券500 Startups JapanKDDI ∞ LaboTwilio社の審査員が見ていました。

  • 事業性(需要、スケール、継続性)
  • 独創性(新しい価値、オリジナリティ)
  • 社会貢献度(課題解決、世の中に役立つ)
  • 補足
    • ビジネスコンテストであり、事業装着できることもOKしているため、新しさがなくても大丈夫。既存のビジネスに装着した例でも問題無い。
    • 発表5分。途中でも切る。質疑応答3分。プロジェクタ利用したプレゼンテーション型式。Twilioを利用したシステムのデモ必須。ハッカソンではないのでビジネスとしての厳しい審査がある。
    • デモはバックオフィスまで作りこまなくても大丈夫。プレゼン用として動くものを作成する。私のチームはRailsで簡単なモックを作成し、当日デモしました。

去年の最優秀賞作品「電話リレーサービス」の高橋さんは、入賞ポイントとして「電話にとらわれない!電話中心ではなくコミュニケーションとして考えた方がよい。相手が出られなくても成立する電話コニュニケーション」とおっしゃっていました。

SCA2016

今までは2日間のハッカソン形式でしたが、審査軸からもわかるように今年からはビジネスに振り切ったそうです。そのため、最終審査に出場されている参加者の7割くらいは実際に会社を立ちあげて、サービスをローンチしている人たちが多くいらっしゃいまして、VCへ資金調達のために参加されているチームがほとんどでした。このような方々とお知り合いになれるのはとても良い機会であると思います。私のチームは3番目の発表でしたが綺麗に散りましたので、代わりにココでは発表されていた注目作品をご紹介します。

注目作品

モバイル電話SDKサポート

どのアプリでも簡単にTwilioで電話サービスを使えるようにしたSDK。まだ作られていないSDKを作ったという点でTwilio社にとっては絶対に必要なサービスのため、食いつきがよかったです。

Ninja Lockを利用した無人内覧システム「Linough

Ninja LockはAkerunのようなスマホで鍵の開閉ができるIoTデバイス。これを売り出し中の賃貸物件のドアにつけることで、ユーザーがLinoughから予約した物件に不動産を介さなくても自分で直接訪問でき内覧ができるサービス。Ninja Lockは物件内に取り付けているiPadとBluetoothで繋がっているため、Twilioの自動音声電話によりユーザーが到着した際に開錠を行うことができる。さらに、物件内に取り付けているiPadから現在の物件の様子をみることもできるそう。
詳細はこちら

ワンコール決済

電話で簡単に決済ができるサービス。050番号に電話をかけるだけで、一瞬で決済処理が行える。メリットは、クレジットカードが要らない、アプリ不要、スキミングリスクがない、050番号を乗せるだけなので世界展開可能、という点。少し古い資料を発見したので詳細はこちらのslideshareをご確認下さい。今回の発表では以前より進化させており、初回電話をかけた際にスムーズに基本情報(クレジットカード登録)の登録画面へ促されるようになっています。発表では、今後起こりうるセキュリティや著作権の問題まで視野に入れて潰していかなくてはいけないと課題を明確化されていた点も審査の加点になっていました。このサービスはどのプラットフォームでも決済が電話で行えるようになるので、今後の展開が楽しみです。

ftel(エフテル)

次世代の電話サービス、オペレーターに向けたサービスのため、競合はCallConnect。しかし、圧倒的な安さのため導入需要が高くマネタイズについて好印象を与えていました。加点部分はおそらくここかと思います。こちらのサービスも実際にコールセンターが抱える課題「コスト」まで見据えて設計されており、利用者が増えるのではないかと強く思いました。

オンライン動物病院サービス「PetBoard」←最優秀賞

獣医師とペット飼い主をつなぐオンライン動物病院サービス。ペット飼い主の不満第1位は「医療費の高さ」。2位は「ペットが病気かどうかわからない、教えてくれない」。対して、獣医師業界の現状としては、8年間で動物病が10%増加し、無職の獣医師(女性獣医師)が7%存在。これらを踏まえ、「TV電話で相談」「電話で相談」「LINEで相談」といった相談方法の一つ、「電話で相談」の部分をTwilioを用いて実現。
獣医師はペットを診て病気かどうか判断するのではなく、飼い主からヒアリングすることで病気を特定し、その仮説が合っているかどうか確認のためにペットのお腹を触る程度だという。そのため、飼い主との「会話」がとても重要。そこにオンラインでいつでも相談できるというサービスを持ってきたという点が高く評価されていました。
ちなみにPetBoardは現在TV電話を導入しているのですが、カスタマーが「顔を出すことが嫌」という課題が存在していて、利用率が低かったらしいです。そのため、従来の電話版もサービスとして出すことで飼い主の「会話」をサポートさせました。サービス作る上でカスタマーの習慣をいきなり変更するリスクも考慮し、習慣を段階的に変化させる機能を用意し徐々に移行させるという点も重要ですね。

まとめ

今まではハッカソンなどでIP電話でのコミュニケーションに視点が注がれていましたが、今年からは方向転換してContextual communicationsが重要であるとTwilio社は考えています。そのため、サービスの「ユーザーは誰」で、「どういう時に」「なぜ」それを利用するのか、前後の体験がしっかり繋がっているかどうかという質問が多かったです。その点、PetBoardはもっとも獣医と飼い主に寄り添い深掘りしていて、課題を解決するサービスを作っていた点が最優秀賞に選ばれた要因だと思いました。今回私のチーム発表はダメでしたが、他チームの素晴らしい発表・視点や取り組みを参考にし、業務で新規サービスを作り上げていくためのスキルとして取り入れていこうと思います。