webdesign-work-in-progress-picjumbo-com_mini

こんにちは、吉岡です。
今回は、サービスを成長させるKPI(key performance indicator)とは何か?という話をしたいと思います。

サービスを育てる際に重要なKPIですが、きちんと正しいKPIを設定していますでしょうか?私は過去に誤ったKPIを設定してしまい、たくさん失敗してきました。
そういった経験から、正しいKPIとは何なのだろうか?と思うようになりました。

KPIとの出会い

『KPI』という言葉を初めて聞いたのは、まだ受託会社でIAをやっていた頃でした。2006年くらいだったと思います。
当時はPVとかUUというマクロ指標に目標値を設定するのがKPIなのかな?と誤解していました。
その後、ソーシャルゲーム会社に転職し、数値ドリブンで施策を考えるようになって初めて、「KPIとはサービスのパフォーマンスを測るための指標で、その状況を見て、開発施策を考えるのだ」という実感を得ました。
ただ、その時に知ったのはサービスのエンハンスフェーズで見るKPI指標でした。サービスを1から育てるためのKPIは知りませんでした。
そのため、新規事業の仕事をする際に、なかなかうまく回らなくて苦しみました。

UVPを確認するKPIとは?

ネイティブアプリでサービスを立ち上げる際のKPIアンチケースとして、『ダウンロード数』というものがあります。
ニュースメディアで「一週間で100万ダウンロード!」のような記事が良く取り上げられてしまうので勘違いしがちなのですが、ダウンロード数はサービスを成長させる時期のKPIにはなりません。
ダウンロード数をKPIにしてしまうと、「もっとユーザーにダウンロードさせないと」という目的にすり替わってしまい、結果として「集客する」ことが打ち手になってしまいます。
結果として、「ダウンロード数は伸びているけど非アクティブユーザーばかり集まってしまう」ことになります。
市場に出したばかりで、そのプロダクトの「UVP」が利用者から受け入れられるかもわからない状況で集客しても、お金の無駄だと思います。

まずはUVPが受け入れられているかを確認することが、プロダクトの成長を促すKPIになると考えます。
そういったものを確認する指標としてストアのレビューや星評価があります。
それ以外にも、ユーザーインタビューなどの手法もあります。できればリリース前のベータ版の段階でユーザーインタビューをして、UVPが刺さるかどうかの確認をするのをおすすめします。
アプリのリリース時はプレスリリースを打てるので、周知化するチャンスが有りますが、それ以降エンハンスで改善してもなかなか周知化が難しいからです。

UVPがOKなプロダクトを成長させるKPIとは?

アクティブユーザーが増えてきたら、アクティブユーザー数やリテンションを分析します。
最近になって、GoogleAnalyticsでもユーザーという項目ができ、そこでMAU、WAU、DAUのモニタリングができるようになりましたし、コホート分析というページでは初回アクセス時からどのくらいユーザーが定着しているかを可視化して見ることができます。
これらの指標をKPIとすることで、「ユーザーが定着して使い続けてくれるためには、どういった改善が必要なのだろうか?」という目的がセットされ、結果としてMVPを磨く施策を打っていくことをドライブしてくれるのです。

これらのKPIはAARRRモデルのActivationやRetentionにカテゴライズされるものです。
AARRRはすべての指標が並列に並んでいるように見えますが、このようにサービスの成長時期によって注力すべきKPIを変えることはプロダクトの成長にとって重要です。

アクティブユーザーが収益を生むボリュームに成長したら

このタイミングで初めて、集客に費用をかけてROIを考えながら予算を構築するフェーズに入っていくのだと思います。
AARRRで言うところの、「AcquisitionやReferralの施策を強めて、Revenueの成果をみる」というKPIをセットするのです。

ただし、上記のKPIに偏重してしまうと、ビジネス寄りの打ち手ばかりになってしまい、プロダクトのUXや最悪UVPを損なうリスクを背負うことにもなるので、定常的に実施するのではなく、キャンペーンのようなスポットでの実施を定期的に繰り返すようなやり方が良いと考えます。

終わりに

私自身、サービス立ち上げ当初からダウンロード数をKPIと指示されたこともありますし、事業KPIをはじめから達成することを求められたこともありますが、大体そういうプロダクトは上手く行かずクローズしてしまいました。
ユーザーに受け入れられ、定常的に使われない限り、プロダクトの成長は望めませんし、その先にあるビジネスモデルの構築には辿りつけません。
プロダクトの成長を促すKPIをフェーズごとに見極めながら設定していくことが重要であり、プロダクトマネージャーに求められるスキルなのだろうと思います。